
8月。日本で一番暑いこの月が今年も終わろうとしている。
花火。お祭り。プール。バーベキュー。キャンプ。
そんな夏らしいことはせずとも、大いに楽しめた。
ああ、ビアガーデンに行ったのは唯一夏らしかったかな。
今月もトピックごとに振り返っていく。
ランニング関連。
走行距離について。
先月に引き続き走行距離を伸ばし、450km走った。
慣れたらこっちのもん。
もともと体力には自信があるから、生活とのバランスを取りながら着実に力をつけることができた。

300km走ってひーこら言ってた頃が懐かしい。
その頃から少しずつ負荷をかけて、練習を積み重ねてきた。
本番レースのフルマラソン後は戦略的に二ヶ月ほど休養を挟みながら、結果的に今は距離をまた伸ばして、また新たな領域に足を踏み入れたり抜いたりしている。
試行錯誤の余地がまだ多分にあるこの状況は何より幸せなことだ。
日々のランニングについて。
最近はランニングコースで目に留まった風景を収めながら走っているのだが、それがちょっとした趣味となっている。
今住んでいるところは、少し足を伸ばせばランドマークが比較的多い地域なので、何かしら目に留まるのだ。
毎日このペースで走っていれば、この景色たちにも慣れてしまうのだろうが、その時はまた新しい気付きを得て楽しんでいきたい。

あとランニング系でいうと、ハイドレを活用する記事を書いた。
ありものを活用するのは得も言われぬ気持ちよさがある。
厚みがあるからか、カッチカチに凍ってくれるところも気に入っている。

今シーズン前半のレースプランについて。
毎日肌で感じている気温からは考えられないが、秋に近づいているのでレース日程も少しずつ決まってきた。
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11/10 世田谷246ハーフマラソン
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11/24 つくばマラソン
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12/1 川口マラソン
つくばマラソンの前後をハーフマラソンで挟む構図になった。
初戦の世田谷246ハーフマラソンは、ランニングを始めた頃に走っていたランニングコースを走れるので、とても楽しみにしている。
特に246沿いは、ランニングを本格的に始める前の2018年頃から走っていた。
自転車に轢かれそうになりながら、酔いどれを避けながら。
首都高の高架下でもある、賑やかなこの通りを思いっきり走れるのは楽しみだ。
そして次は記録を狙うつくばマラソン。
自分の体力・精神力から、フルマラソンは1シーズンに2本までと決めているので、この1本はとても重みのあるレースとなる。
具体的には2時間45分切りを愚直に狙う。
目標達成のアベレージペースは3’54km/km。
リアル。どうにか勝ち取りたい。
そして前半最終戦の川口マラソン。
こちらは地元開催のファンランとして参加する。
なにせつくばマラソンの一週間後なので、とてもタイムは狙えない。
出涸らしのような身体で、スタートラインに立ちたいと思っている。
走ったあとに仲間と昼から美味しくビールを飲めたらいいな。
そのためにもつくばマラソンはいい記録を出したい。
初めてお盆休みを取った。
社会人になって初めてお盆の時期に休暇を取った。
カレンダー通りの仕事なので、お盆にわざわざ休みを取る習慣がなかった。
ただ、理由がなくても休めるときに休むのも大事だろうと思い、今年は休んでみた。
彼女の実家に泊まりに行った。
帰省。お盆っぽい。
そのついでに(彼女の運転で)益子へ行った。
主な目的はダイニングテーブルの購入。
あとは地方に咲くおしゃれな町のおしゃれな空気感を味わいたかった。
目的は叶って、無事ダイニングテーブルを購入できた。
たまたま知人のお店のショップカードが置いてあった、イカすアンティークショップで、ちょうどいい色の、ちょうどいいサイズのものと出会えた。
目星をつけたあと町をぐるりとして、また戻ってふたりで気持ちを固めて買った。
町をぐるりとする中で、一目惚れしてキャスケットを購入した。
あとから調べてみると、幼少期に住んでいた茅ヶ崎の帽子ブランドのものだった。

彼女が育った町の近くで、自分が育った町の帽子を買うのもなんだか乙だなと、あとから思ったりした。
インプットしたもの。
今月は珍しく3回も映画館に行った。
多分、今までではじめてのことだ。
決して映画熱が上がっているわけではなく、たまたま私の好きな領域の人たちの作品の上映が重なったのだ。
前半に映像作品、後半に本を紹介したい。
1.Chime | 黒沢 清
今まで観てきた映画の中で3本の指に入る「CURE」の黒沢清監督が手掛けた最新作を観た。
この映画はもともとブロックチェーン技術を活用してネット上で直接的な配信を行っていて、映画館での上映は後追いでされたようだ。
監督の本意としては、もしかしたら各々が家でストリーミング配信による視聴をすることによるデリバリーをしたかったのかもしれない。
が、私はこの映画を劇場で観ることができて嬉しかった。
本当に怖い映画だった。
私はホラー映画を普段、全くと言っていいほど観ない。
なので、比較対象自体がそもそも少ないのだが、これは今まで観た映画の中で一番怖かった。
様々な怖さの種類があるし、様々な怖さの表現がある。
その中でもこの映画で特筆して怖かったのは、音による表現だ。
鬼気迫る不協和音に戦慄する。
幽霊など出ないし、超怪奇現象も起きない映画だが、劇場を出ると顔を真っ白にした女性客が友人にもたれかかって、今にも泡を吹きそうな状況に瀕していた。
私はそれを観て満足して劇場を後にした。

2.めくらやなぎと眠る女 | ピエール・ピエール・フォルデス
Chimeで暖まった映画熱をそのままに、彼女と観に行った。
村上春樹の複数作品を同時進行しながら描かれたアニメ映画。
かえるくんが可愛かった。
3.箱男 | 石井岳龍
1973年の阿部公房の作品、箱男。
1997年に石井監督が製作予定だったが、頓挫。
そして再度撮影。凄い。
その映画を2024年に観るという不思議体験をした。
不思議で贅沢で、この時点で感動ものだ。
この映画は頭を空っぽにしてみるのがオススメだ。
前提も原作の知識もいらない。
全て映画で描かれている。
箱男の人生を覗く人として、視点を固めてスクリーンだけに集中してほしい。
白本彩奈さんを初めて観たのだが、思わず唾を飲んでしまうくらい艶かしい演技に魅せられた。
とってもいやらしかった。
永瀬正敏と浅野忠信の共演は個人的に激アツ過ぎた。
悟空とベジータみたいなもん。
はあ、大満足。
(今日観たばっかりだから、これは気持ちが入っちゃった。)

4.地面師たち | 大根 仁
友達からも仕事の関係者からも、しきりにおすすめされていた地面師たちを観た。
NETFLIXはもう3~4年契約していなかったが、どうしても観たくて再契約した。
頭がいいようでいて、お馬鹿なストーリー展開にニヤニヤしながら。
噴き出る血飛沫にクスクスしながら。
印象的なセリフたちを味わいながら、サッポロ黒ラベルを飲んで観た。
なかなかいいペアリングだったと思う。
何も考えずに観れるとてもいい作品だった。
せっかくNETFLIXを再契約したので、一ヶ月のうちに攻殻機動隊の最新エピソードも追いかけておきたい。
けちんぼだから一ヶ月で退会する。

5.疲労とはなにか すべてはウイルスが知っていた (ブルーバックス) | 近藤 一博
専門用語だらけなのに素人でもついて行ける内容だった。
疲労感と疲労は別物。
生理的疲労と病的疲労については心当たりがあるので心から頷けた。
キャパオーバーは疲労が溜まる原因になり、病的疲労が溜まってしまう。
練習の積み過ぎに気をつける。
脳に炎症を起こすのが病的疲労。
その知識を得ることだけでも、いい抑止力として機能してくれる。
6.今を生きる思想 エーリッヒ・フロム 孤独を恐れず自由に生きる | 岸見 一郎
フロムの思想を復習。
この人の考え方はシンプルで好きだ。
自由からの逃走もしっかり通っておきたい。
7.ビジネスの未来――エコノミーにヒューマニティを取り戻す | 山口 周
フロムからの延長でこの本も読んでみた。
特に導線があったわけではないが、ヒューマニティを取り戻すというワードに現代のフロム要素を感じたのだ。
この本で、Consummatoryという言葉を知った。
仕事のパーツひとつひとつはInstrumentalかもしれないがその集合体である仕事そのものはConsummatoryでありたい。
8.量子力学的習慣術
ブログで紹介するのは憚られるので作者名とAmazonリンクは省略する。
自分の人生の時間を無下にしてしまった。
ただ、私が興味を持ったのは量子力学的ではなく量子力学なので、これは選書ミスをした自分自身のせい。
栄養も情報も自分で取捨選択しないとね。
9.文はやりたし | 中谷美紀
中谷美紀さんって、文才まであったのね。
知らなかった。
綴られた文章がするすると脳を優しく撫でてくれて気持ちよかった。
操る日本語がタイプで、にやにやしてしまった。
言葉遣いで魅了するって、物凄い能力だ。
10.蟹工船 | 小林多喜二
常に鼻を突いてくる情景描写。
労働力のみならずその命そのものを搾取する物語に辟易しながら読み終えた。
おわりに。
凄い勢いでいろんなコンテンツを味わったけど、意外と胃もたれせず。
どれもフラットに楽しめた。
いやあ、それにしても箱男とChimeは本当に良かった。
ぜひ観ていただきたい。
映画の感想って難しい。
それではまた来月。